みぎのほっぺに冬の夜

Träume sind Schäume.

2023 #3 『Endless SHOCK -Eternal-』

半年ぶりのSHOCK!もうリツキがいないSHOCK...しくしく...。来年はショウリいるかな~…どうだろ...。しかしどうなろうとやはり SHOCKは最高だし、毎年絶対ちゃんと見たいものだなと再確認した。

冒頭、あらすじのナレーションが追加されていたけれど、今まで演劇の中の余白として言語化されていなかったところが割と明文化されていておもしろかった。「ショウリが自分自身を責めたことでこのままではカンパニーは前に進めないと感じたリカはカンパニーに対しコウイチが既に死んでいることを告げ、コウイチ自身も自らの死に気づく」(意訳)みたいな部分が一番おもしろかった。そこちゃんと説明するのか。

勝利を見つつ、深田も見られたらいいなーという気持ちで行ったけれど、そんなことを思う余裕がないくらいOPからもう深田が果てしなくよかった。本当に深田って上手い。上手すぎる。舞台映えもするし華もあるし余裕がすごい。舞台の上の深田は何度か見たことがあるけれど、舞台の上の深田一人を注視するという体験をしてこなかったので、こんなに舞台の上の深田って感情豊かで美しいんだって思った。美しかった。フレッシュさもありつつ玄人感もある、すごいバランスだった。

深田を注視するとそれはそれで立樹もこの衣装が本当に似合っていたなあなどと思い出してしまい泣いてしまう。SHOCKに立樹が出ているというのは本当に奇跡みたいなことだったんだな、一瞬だけこの手の中に掴んだ奇跡だったんだな。去年死ぬほど見に行って本当に良かった。自分だってジャニーズであれば絶対に出たい舞台だし、今出ている深田にも阿達くんにもこの経験はものすごく財産になるのだろうなと思う。MOVE ONもソリタリもジャパネスクもHigher も夢幻も夜の海も深田は最高だった。特にHigher の深田は、(他の人を同時に見られなかったので振り付けかどうかわからなかったけれど)高台から降りる一瞬前に襟を正すような美しいモーションをしていて、それがすごく良かった。

去年何度も見た分、今年は去年との違いに気づいて楽しめる余裕のある初めてのSHOCKだった。ジャパネスク中に追加されていたショウリが仮面をつけたコウイチに対して弓を射るシーン、ショウリに弓が似合いすぎていてよかった。フライングもとてもとてもよかった。

ただシェイクスピアシアターのショウリの苦悩の部分がカットされていたのは泣いた、、あそこはライバルショウリを堪能するシーンだと思っていたので余計に悲しい。(もちろん本編も上演されている上での決断だとはわかっているけれど)ここをなくしたことで、今年のEternalはライバル側の葛藤や罪の意識、成長がちょっと見えづらかったなーと思った。結果的にカンパニーの前進のために不可欠なコウイチという存在の昇華の温度感もちょっと伝わりづらい気がした。フライングを入れるための変更点だと思うから仕方ないのかな〜 (泣) あとめちゃくちゃ好きだった夢幻以降のショウリとリカの青と赤の紐を使うタイミングも若干変わっていて泣いた。

変わらない素晴らしいものもあった。YMD で軽やかに箱の上に乗るショウリも、ソリタリのハラも、ソリタリの独白で全く頭が真っ白になっていないハラも、ショウリの慟哭も、全部良い。そしてカテコも、最高に良い。カテコの勝利、本当に2年目ですか?っていうくらい去年と同じように肩に直角に力が入っていて笑った。その8割くらいの力で緊張している阿達くんもかわいかったし、コッシーと同じくらいリラックスしている深田にはウケた。

こんなことを言うと怒られるかもしれないし間違った心配かもしれないけれど、リカの年齢層ってこのままでいいのかな?という疑問を去年同様に持った。光一くんに近い30〜40代の女性だとダメな受当な理由ってあるのかしら。というかリカだけずっと年を取らせない理由ってあるのかしら。なんというか、初演虎者のはせじゅんとリマちゃんのペアダンスを見ている時のような若干の気まずさがある。役と中の人は別物だろうけれど、でもなんかさ、気まずい。アイドルや役者を抜きにして、自分とほぼ同世代の女の子が、二回り年の違う相手とカップル役をやるのが、気まずい。女の子側として。麗乃リカがダメだったとかそういうことでは一切ない。

光一くんと動きごとに深く頷き合う勝利を見て、勝利は、光一くんの一挙手一投足を見て、光一くんの動き、光一くんの反応から目を逸らさないようにしているんだなと思ったし、光一くんからたった一つの正解を見出そうとしているんじゃないかなと思った。もらったものを全て吸収して、いつか勝利自身がショウリに対して正解を導き出すのを見られたら良いなと思う。